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SESからの転職ができないと言われる理由は?転職成功のコツを紹介

「SESから転職したいけど、なかなか難しいって本当?」

「スムーズにSESから脱出する方法を知りたい」

SESとして働いているエンジニアのなかには、昇級が見込めないことや上流工程に関われないことから転職を考えている方は多いです。特に3次受けや4次受けなど商流が深いSESでは給料が上がりにくく、上流工程の経験もしにくいためキャリアが築きにくいのでできるだけ早く脱出すべきです。

この記事ではSESからの転職可能性や、転職できないと言われる理由、転職を成功させるコツなどを解説します。キッカケーエージェントでは後悔しないよう、企業選びや書類作成のサポートなども実施しているので、SESからの転職を考えている方はご相談ください。

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SESからは転職できない?

SESからは転職できない?

SESからの転職は十分可能

SESからの転職は十分可能です。例えば、ユーザーがつくレベルの個人開発を1年間でやり遂げられる若い方であれば、自社開発を行う企業や受託開発企業も目指せます。

ただし、転職で何を求めるかによって選択肢は異なります。転職活動を始める前に、なぜ転職したいのかを明確にせず漠然とした不満や焦りだけで転職を決めると、転職後も同じ問題に直面する可能性が高いです。転職活動を始める前に、以下のような観点から理由を洗い出してみましょう。

  • スキルアップしたい
  • 年収を増やしたい
  • 働き方を改善したい

転職成功には求人要件を満たす必要がある

転職を成功させるためには単に技術を磨くだけでなく、企業が求める採用基準を理解しつつ要件を満たす必要があります。特に自社開発企業や事業会社が重視するのは、事業やサービスの成長や改善への貢献意欲です。実際に自社開発企業や事業会社の面接では、技術選定や設計の理由など、「なぜ(Why)」を問う質問が多く見られます。「お客様や上司が決めたから」という回答では、「ただの一作業員」と見なされ、どんなにスキルが高くても不採用になる可能性が高いです。常に「自分ならどうするか」という主体的な思考を持ち、具体的な理由とともに説明できる必要があります

したがって職務経歴書では、単に技術関連のキーワードを羅列してはいけません。具体的な業務内容や担当範囲、経験年数や習熟度を明確に記載し、自身の強みをストーリーとして伝える必要があります。

人気のWeb系企業や自社開発企業では採用基準が非常に高く、応募から内定までの成功確率は2~3%と狭き門です。当然技術や経験も重要視され、開発経験の基本設計からリリースまで一通り経験している必要があります。

転職成功確率を上げるにはエージェント活用がおすすめ

転職を成功させるためには、自身にマッチした企業を選ぶ必要があります。自身の技術や経験に合った企業を選べれば、書類選考や面接の通過率が上がり、入社後のギャップも押さえられるため後悔しません。自分で企業を選ぶのは大変だと感じる場合、まず転職エージェントに相談してみましょう。転職エージェントは、個人の年齢や経験、保有技術から最適なキャリアパスや、どの企業なら合格の可能性があるかなどを提案してくれます。

キッカケエージェントでは、企業の内部事情や業界全体の動向を把握しているため、具体的な年収見込みや、狙い目の企業について現実的なアドバイスも提供できます。また、技術や経験に見合った年収交渉や、企業ごとの面接対策についても、具体的なサポートが可能です。転職の意思が固まっていなくても、自身の市場価値や、数年後に年収を上げるための戦略について相談できるので、気軽にご相談ください。

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SESから転職できないと言われる理由

SESから転職できないと言われる理由

自社開発やWeb系企業に必要なスキルを伸ばしづらい

SESのなかでも、特に商流が深い企業では下流の案件が多く、自社開発やWeb系企業に必要なスキルを伸ばせません。自社開発やWeb企業に必要なスキルは以下の通りです。

  • 要件定義や基本設計など上流工程の経験
  • リーダーやマネジメント経験
  • 主体性や積極性
  • 長期的なサービスへの関与

商流が深い案件では、切り出されたタスクのみを担当するケースが多く、要件定義や基本設計から一貫して担当する経験はなかなか積めません。必然的に市場価値につながるリーダー経験やマネジメント経験の機会も減り、転職が難しくなります。また、指示されたタスクをこなすだけだと、「受け身の姿勢」になってしまうリスクが高いです。Web系企業や自社開発企業などでは、プロジェクトの課題を自ら見つけて改善提案を行う主体性が求められます。しかし、SESでは主体性がなかなか身につきません

残業や休日出勤の関係で転職活動できない

SESでは、残業や休日出勤が多く転職活動に時間がさけないケースも目立ちます。特に社長や役員が長時間労働を好んだり、「長く働くことが偉い」という価値観を持っていたりする企業では、残業が多い傾向です。また、スキルアップにつながらない「謎の社内イベント」や「自社向けの雑務」に時間を取られる企業の従業員による不満も多く耳にします。

もし現在の職場でよい経験が積めないと感じているなら、その職場は「お金を稼ぐための一つの手段」と割り切り、定時で切り上げてコーディング試験対策や資格勉強に時間を当てましょう。また、現在の勤務状況が「世の中でよくあることなのか」を転職市場に詳しい第三者に相談し、1年程度の在籍期間があれば「短期離職」と見なされないことが多いため、転職の検討も有効な選択肢です

転職できないと思い込んでいる

「SES=闇」というネガティブな情報が蔓延しているため、SESに勤めるエンジニアが「自分は転職できない」と思い込んでしまうケースが多く見られます。SREやフルスタックエンジニアを目指すうえで、自身のスキルや経験がWeb系企業や自社開発企業の採用基準に達しているにも関わらず、自覚がないエンジニアは非常に多いです。

また、 企業が提示する募集要件について誤解している方も多々見られます。企業側が提示する募集要件をすべて満たしていなければ応募できないと思い込んでいるケースがあります。しかし、実際は必須要件を満たしていれば書類は通過し、歓迎要件は内定獲得に多少影響する程度です。

自身の市場価値を見誤らないためにも、定期的な転職エージェントからのフィードバックを受けましょう。また、やりたいことが明確でなくても、まずは「現在の職場と他の企業の環境を比較する物差し」を作るために、カジュアル面談などを活用し、情報収集をしておくとよい企業に巡り合える可能性が高まります。

SESからの転職は、適切な企業選びと対策によって、年収アップや市場価値の向上、そして望むキャリアパスの実現が十分に可能です。

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SESから転職を成功させるコツ

SESから転職を成功させるコツ

技術力を高める

Web系企業や自社開発企業、SESのなかでもエンド直請け案件では、高い技術が必須です。年収650万円~700万円を目指すなら、予算2,000~4,000万円程度のプロジェクトで、システム全体の要件定義を主導できるレベルの経験が求められます。

インフラやクラウドエンジニアの場合、AWS SAP(ソリューションアーキテクト プロフェッショナル)のような「プロフェッショナルレベルの資格」が非常に重要です。オンプレミス環境での知識もクラウド技術のキャッチアップに役立ちます。QAエンジニアへのキャリアチェンジを検討している場合は、JSTQB(ファウンデーションレベル)の取得も有効です。

面接では、単に技術を使った経験だけでなく、「なぜその技術を選定したのか」「自分だったらどう改善するか」など、意思決定の背景や思考プロセスを具体的に説明できる力も重視されます

コミュニケーション能力を身につける

SESから脱出するには、コミュニケーション能力も重要です。顧客折衝経験は、Web系企業や自社開発企業だけでなく、SIerや受託開発企業への転職においても非常に評価されます。お客様と納期やスケジュール、予算について交渉し、調整する能力をアピールしましょう。

また、エンジニアの視点だけでなく、営業担当者や顧客の視点に立って、業務の背景や技術的な判断の必要性を分かりやすく説明する能力も重要です。自社開発企業では特に自身のスキルアップだけでなく、「お客様にとって」「事業にとって」「組織にとって」どのように貢献したいかを具体的に伝えることが内定獲得への近道です。

マネジメント経験を養う

 30代以降の転職では、少なくとも5名程度のメンバーのタスク切り出しや、進捗管理を行った現場リーダーやPLの経験がほぼ必須です。ITコンサルタントや上位SIerへの転職を考えている場合、PMやPMOの経験も高く評価されます。

商流が深いSESでも、営業や上司に「チームで参画する案件のリーダー業務に関心がある」と伝えたり、案件内で他メンバーの支援、調整などを積極的に引き受けたりと積極的な姿勢を示せば、経験を得るチャンスは生まれます

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SESからの具体的な転職の流れ

SESからの具体的な転職の流れ

ポートフォリオや資格取得などの準備

SESからの転職を成功させるためには、ポートフォリオを作成したり資格を取得したりし技術力や熱意をアピールする必要があります。特に自社開発企業を目指すなら、「ユーザーがつくレベルの個人開発」は強力なアピール材料になります。

 インフラやクラウドエンジニアは、AWS SAPなどの「プロフェッショナルレベル」の資格取得が重要です。資格の勉強で知識をブラッシュアップしつつ、静的Webサイトをホスティングしたり、サーバーレスのAPIを構築したりしてポートフォリオを作成しましょう。資格取得が目的になってしまうと技術力が身につきません。なぜ資格を取得するのかを念頭に置いて学習を進めるべきです。

優良企業のリサーチ

せっかくSESから脱出できても、身につけたい技術を学べなかったり年収が上がらなかったりして不満につながり、すぐに辞めてしまっては本末転倒です。自身の希望をくみ取ってくれたうえで中長期的なキャリアパスにおける「具体的なロードマップ」の提示が可能な企業を選びましょう。面接の段階で、入社後半年ごとや1年ごとにどのような経験を積めて、数年後にどのようなキャリアを歩めるのか、具体的に確認すべきです。

優良企業の情報や、「コンフィデンシャル枠」と呼ばれる非公開求人など、自己応募では得られない優良な情報を得るためには、採用担当者や役員とパイプを持つ転職エージェントの活用が有効です。キッカケエージェントでも優良企業や非公開求人の情報を保有しているので、ぜひご活用ください。

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提出書類の準備や面接対策

転職活動においては書類や面接の準備が必要不可欠です。提出書類としてSESが作成する「スキルシート」は、絶対に使わないようにしましょう。自社開発企業やWeb系企業は、あなたがプロジェクトで「工夫したこと」や「大変だったこと」を具体的に記述した職務経歴書を重視するためです。

面接対策も非常に重要です。スキルや経験があっても面接での受け答えが原因でお見送りになるケースが多数見られます。企業選びの「軸」を明確にし、応募企業が求める人物像から逆算しつつ、自分の考えや達成したい目標をまとめて話すようにしましょう。単なる自身の希望だけでなく、企業側が求める「再現性」と「貢献意欲」を示すような工夫が必要です。

前職や現職の退職検討理由を聞かれた場合、愚痴や他責思考ではなく、希望する企業に貢献したい点や新しい技術を身につけたい点など、ポジティブな目的意識に基づいて話しましょう。また、「なぜその企業でなければならないのか」を具体的に説明する必要があります。そのためにも、企業の理念や強みを理解し、どのように貢献したいか、何を活かせるかなどについて具体的に話しましょう。

SES脱出の成功事例

SES脱出の成功事例

SESから自社開発企業へ転職

自社開発企業では、チームで一丸となって、どのように事業やサービスを改善するかといった視点が重視されます。したがって、SES在籍中に「リーダー経験」と「設計からの経験」を積めれば、自社開発企業への転職成功確率は大幅に上昇します。面接でも、自身のスキルアップ希望だけでなく、事業貢献への具体的な意欲を語れるように準備しましょう。

特に特定の決済サービス企業やHRテック企業、リクルートなどは、SES出身者を積極的に受け入れているケースもあります。他にもプログラミング適性試験を重視する企業は狙い目です。エンド直請けのSESで1~2年勤務し、自社開発企業のプロパー社員と遜色ない業務経験を積んだ結果、有名企業への転職が容易になるケースも多く見られます。

SESから社内SEへ転職

SESから社内SEへの転職事例も見られます。社内SEは事業会社や自社開発企業で多く募集される職種です。仕事内容は多岐にわたり、開発業務を含むこともあれば、SaaSの導入やインフラの運用がメインとなるケースもあります。

社内SEには技術力だけでなく、他部署との連携や調整能力などコミュニケーションスキルも非常に重要です

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SESからの転職でよくある質問

SESからの転職でよくある質問

転職で年収が下がる?

現在がSESで商流の深い案件を担当している場合、転職で年収が大幅に上がる可能性が高いです。特に自社開発企業はエンド直請けで商流の浅いSESの年収と変わらないレベルになるケースも多いです。

一方で、プロジェクト規模の小さいWeb系企業(特にPHP/Ruby)へのキャリアチェンジは、年収が下がるリスクもあります。Web系企業で年収を上げたい場合、大規模開発を行っている企業が狙い目です

年齢や実務経験の少なさで不利にならない?

年齢については35歳を過ぎると新しい分野への挑戦やメンバー経験のみでの転職は、非常に難しくなります。遅くとも35歳までに、5名程度のメンバーをマネジメントするリーダー経験について2年程度積んでおくことが、キャリアを築くための最低ラインです

解雇規制緩和の議論が進んでおり、ジュニアクラスのエンジニアの採用が今後厳しくなる可能性も指摘されています。上流工程の経験が少ないエンジニアは転職が厳しくなる可能性もあるので、可能なうちにマネジメント経験や要件定義の経験を積んでおきましょう。

また、転職回数が多い、または1年未満の短期離職が多い場合、企業は「定着性」を懸念し、書類選考や面接で不利になる可能性が高いです。SESから1年以内に転職する場合、志望理由や退職検討理由は納得できるものにしておきましょう。

まとめ

SESからWeb系企業や自社開発企業への転職は可能です。ただし転職を成功させるためには、自身の現在におけるスキルや企業が求めている経験を正確に把握し、適切な企業を選んだうえでの対策が必要です。

業界に詳しく企業内部の情報も豊富に持つ転職エージェントを積極的に活用し、質の高い情報と具体的な面接対策などのサポートを得ることが、転職成功の鍵となります

キッカケエージェントでは求職者のスキルや要望をもとに最適な企業の情報を提供するだけでなく、面接対策や応募書類の添削など伴走サポートも可能です。SESからの転職を考えている方はお気軽にご相談ください。

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毛呂淳一朗(Moro Junichiro)
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今の時点でご経験をされている言語や技術要素に関係なく、

①技術を通じてユーザーやお客様にとって使いやすいサービスの実現に興味があるエンジニアの方
②興味・関心がある技術について自ら学ぶ意欲をお持ちの方

上記に当てはまる方でしたら、素晴らしい企業とのマッチングをお手伝いできる可能性が高いです。

最近はお住まいの場所に限らず応募ができる企業や経験年数に関係なくフラットにご評価をして下さる企業も増えているため、ぜひ一度モロー宛てにご相談を頂けますと幸いです。

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