SEから転職を検討している方で、どの職種に転職するのが正解か悩んでいる方もいるのではないでしょうか。同職種で経験やスキルを活かすか、全くの異業種・異職種に挑戦するか…。どちらが正解かは、ご自身の転職理由によって変わってきます。
本記事ではSEから転職する際にどんな点を気を付ければいいか、転職するならどのような業種・職種がおすすめかご紹介します。
「転職したいけど、転職先が決まらない」「自分にとってどんな職種があっているかわからない」「転職活動の第一歩が踏み出せていない」という方はぜひ参考にしてみてください。
目次
転職に関する話題に入る前に、SEが担当する業務領域について改めて振り返りましょう。SE(システムエンジニア)が関わる業務は以下の5つが一般的です。
多くの企業ではプログラマーのようにプログラミング業務に特化せず、顧客の要望を形にすることを目的に幅広い開発業務に関わるのをSEと定義しています。
この記事では、顧客折衝や設計、テストのように純粋なプログラミング以外の業務に携わったことがある人すべてをSEと定義します。
転職先を決める際、まず明確にするべきことは「将来どうありたいか」「転職して何がやりたいか」です。目指す方向がはっきりしていないと、企業・職種選びの軸がぶれてしまい、転職後の違和感―ミスマッチにつながってしまいます。
どんな将来を描きたいか、どんな働き方をしたいか具体的に考えて、これらが実現できる企業や職種を選ぶようにしましょう。
「やりたいことがない」という方は、やりたくないこと・避けたい働き方から考えてみても問題ありません。やりたくないことを全面的に出している企業や職種を避けていくことで、自分の理想の働き方に近い企業を探せるはずです。
転職活動では今までの経験やスキルを明確に整理し、企業に売り込む必要があります。関わったプロジェクトの概要や役割、言語やツールをどの程度扱えるかなどを洗い出し、言語化してみましょう。転職活動をする上では、ここで具体化したスキルを活かせる企業はないか、という視点も欠かせません。
経験がある職種へ転職する場合はもちろん、未経験職種に転職する際も「どのスキルを活かせるか」を具体的に話せるかどうかが重要です。自身の市場価値の把握、そして先ほど説明したやりたいこととどう連動させるか、時間をかけて答えを出しましょう。
ここまで自己分析を進めたうえで、興味がある企業や職種が出てきたら、関連情報を徹底的に調べておきましょう。企業文化や今後の動向、必要なスキルなどを把握すれば本当に自分に合う企業・職種か見極められるでしょう。
求人や企業HPを見るだけでなく、口コミサイトやブログなどで現場の雰囲気や必要なスキル・技術などを把握しに行きましょう。上場企業であればIR情報やプレスリリースからも企業の方向性がわかります。異業種・異職種への転職の場合は、過去のプロジェクトで得た知見が活かせそうか調べると、活躍できるイメージがしやすくなり、転職先の選択肢が広がるでしょう。
インターネットで検索するだけでなく、関連する企業や職種で働く人から情報を集めるのも一つの手。場合によってはプロから情報をもらうことも重要になります。情報収集のために、キッカケエージェントのような転職エージェントを使ってみるのはいかがでしょうか。IT業界に精通したコンサルタントがあなたのキャリアに合わせた転職活動をサポート。スキルに合ったものに限らず、今後のキャリアや働き方など様々な希望に沿った求人を厳選して紹介し、あなたのキャリアアップを支えます。
転職先を検討した結果、「次もSEで活躍したい」という方の場合、キャリアアップが狙える同職種への転職をおすすめします。これまでの経験を活かしながら、自身がどう成長したいかによって転職する職種が変わります。ここでは成長したい方向別におすすめの職種を紹介します。
現在関わっている工程が詳細設計以降の場合、要件定義や基本設計に関われるSEに転職できれば、これまでの経験を十分活かしながらキャリアアップが図れます。
上流工程であれば技術面のスキルアップだけでなく、顧客とのコミュニケーション力や企画力、予算管理能力などビジネススキルを磨くこともできます。上流工程から下流工程まで、開発におけるすべての工程に関われるSEは転職市場でも高く評価されるので、「仕事内容は満足しているが、給料に不満がある」「開発業務を極めたい」という方はぜひ挑戦してみましょう。
開発実務ではなく”ITを使った課題解決”に魅力を感じているなら、ITコンサルタントという働き方があります。2020年代に入ってから、業種問わずDX戦略が求められる時代になりました。顧客企業の経営状況をヒアリングし、課題解決に向けたIT投資戦略の策定や導入支援を行うのがITコンサルタントの仕事。ITとビジネスの橋渡しのような存在として、課題解決に貢献できます。開発に関する知識や技術力だけでなく、プロジェクト管理や顧客折衝力も必要となります。
元々コミュニケーション力を活かす場面が多い方はスキルを存分に活かせます。これまでの技術的な知見を活用しながら、より高度な課題解決力を磨きたい方にうってつけです。
要件定義よりさらに上の役割を担いたいなら、プロジェクトマネージャー(PM)やプロダクトマネージャー(PdM)を狙ってみるのはいかがでしょうか。PMはプロジェクト管理を行う責任者として、プロジェクトの進捗・品質・予算管理やメンバーマネジメントを担います。一方、PdMはプロダクトそのものの責任者として市場調査やプロダクト立案、価値設計を担います。日本ではPMとPdMを兼任することも多く、PMに必要なマネジメントスキルもPdMに必要な市場リサーチ力や企画力のようなビジネススキル両方求められます。
マネジメントスキルを伸ばしたいならPM、マーケティングスキルのようなビジネススキルを向上させたいならPdMを目指してみましょう。
制御系・オープン系SEの方で転職を検討しているなら、Webエンジニアを目指すことをおすすめします。Web系企業の場合、SESやSIerより納期の柔軟性が高く、企画者が社内の人間ということもあり仕様変更も裁量をもって対応できます。企業によっては組織がフラットで、PMとSE・PGのような上下関係も厳しくありません。
従業員数が少ない企業でインフラ・バックエンド・フロントエンド全てを担ってスキルアップを狙ってもよいですし、ある程度規模がある企業でワークライフバランスを整えてもよいでしょう。ただし、未経験者からの応募が多い人気職種のため競争率が上がりやすいです。また、業務系エンジニアより給料は下がる傾向があるため、短期間で年収アップを狙いたい方にはおすすめできません。
SEという仕事に疲弊して、開発に関わりたくない方もいるでしょう。異職種への転職はできなくはありませんが、同職種への転職より難易度が高くなる傾向にあります。競争率が高いだけでなく、給料も下がる傾向にあります。年収を短期間でアップさせたい方は同職種での転職をおすすめします。
このハードルの高さをどのように乗り越え、キャリアチェンジを叶えるかを解説していきます。
異職種への転職が本当に自分のキャリアにとって最適か悩んでいる方は、キッカケエージェントのコンサルタントに相談してみてください。これまでのキャリアや今後どんな人生を送りたいかヒアリングしたうえで、SEを続けるか異職種に転職すべきかアドバイスします。
20代〜30代前半の若い方であれば、未経験でも歓迎されるでしょう。しかし、年齢が上がるほどに未経験職種への転職ハードルは上がってきます。異職種への転職にチャレンジする場合は、同職種への転職以上に将来目指すキャリアや今後の展望をはっきりさせる必要があります。自己分析も丁寧に進め、必要であれば転職前に資格取得やスキルアップを進めましょう。
自分自身では十分な自己分析やキャリアの棚卸ができないと判断したら、キッカケエージェントのようなプロに相談することも重要です。IT業界に長けたコンサルタントが、あなたのキャリアの棚卸をサポートします。同職種に転職するか、異職種に転職するか悩んでいるタイミングでの相談も大歓迎です。
SE以外の職種に転職する場合、これまでのスキルを活かせる職種を選ぶことを強くおすすめします。これから紹介する職種はどれもSEとして身に付けたスキルを活用できるものばかりです。
情報システム関連(情シス)やヘルプデスクは、SEとしてのITリテラシーの高さをそのまま活用できる職種です。情シスはITインフラやネットワーク管理から各種システム管理、IT機器の運用、セキュリティ対策など企業内のITにまつわる何でも屋。開発もプログラミングを行うのではなくノーコード・ローコード開発で問題ない場合も多いです。
ヘルプデスクはパソコンの使用方法のレクチャー、インターネットの不具合対応などパソコン・システム関連のサポートを行う業務です。ヘルプデスクも情シスと同様、基本的なパソコンスキルとITリテラシーがあれば十分務まる仕事です。
どちらも納期に追われる仕事ではないため、ワークライフバランスを整えたい方にはうってつけの職種です。
カスタマーサクセスは比較的最近登場した職種です。SaaSに代表されるサブスクリプション型のビジネスツールを、顧客が有効活用するためのサポートを行います。新規顧客の初期導入だけでなく、サービスを活用できているか定期的にチェックしたり、追加サービスの提案を行ったりします。顧客がサービスを活用することにより、業務効率化などの成功体験を重ね、長期的な関係構築を促す立場です。
システムを導入し、より活用するためのサービス提案を行う際に、開発知識や要件定義をする際のヒアリング力が活かせます。SEでいう開発を円滑に進めるためのコミュニケーションスキルが活用できます。
IT関連もしくは技術営業は、SEとしての知識や能力をそのまま活用できる職種です。IT・技術営業をする上で実際の開発知識は必要不可欠。また開発プロダクトと関連する企業に転職できれば、プロダクトに関する知識もそのまま活用できます。加えて、顧客の要望を吸い取るためのヒアリング力、課題発見力も営業を行う上で欠かせないスキルです。
知識面とスキル面、両方で優位に立てるのがIT・技術営業へ転職するうえで最大のメリット。SEからの転職をするうえで最適解といえます。
SEの知識をほぼ活用しないものの、挑戦しやすいジャンルとしてマーケティング職があります。マーケティング職では様々なデータを扱い、分析して戦略を立てます。SEで身に付けたデータ分析力や課題解決力を活かせるため、比較的挑戦しやすい職種です。
マーケティング職では発想力やクリエイティビティ、顧客視点での洞察力など、SEでは身につかないスキルも多数活用します。これまでの経験を活かす場面は少ないものの、キャリアの可能性を広げたい方にはおすすめしやすい職種です。
続いて転職先としておすすめしたい業界をご紹介します。今の職場に不満があって転職するにしても、今の職場と似たような環境で転職しても同じ不満が出てきやすく、転職を後悔することもあります。特に同職種で転職する際の企業選びの参考にしてください。
現在受託開発を行っている、SES勤務の方はSIerや一次請けSESを狙うとよいでしょう。いずれも要件定義・基本設計に携わりやすく、プロジェクト全体を管轄する立場です。二次請け以降のSESより裁量をもって開発ができ、スキルと収入アップが狙えます。開発実務も型にはまったものだけこなすことは少なく、幅広い機能開発に携われます。
設計から実装まで開発全般に携われるだけでなく、二次請け以降のSESより案件も豊富なので、社内でのキャリアチェンジも容易です。
3~5年経験し、一通り開発業務に携わった経験があるなら、外資系コンサル企業への転職も視野に入れましょう。外資系企業の開発レベルは日系企業より高い場合が多く、高いスキルが問われます。基礎情報技術者の資格やクラウド系システムのライセンス、ネットワークスペシャリストを取得しているなど、十分なスキルを持ち合わせていると判断されれば年収も上がりやすいです。外資系コンサル企業だけでなく、海外メーカーの日本法人でも年収アップが叶います。
ただし、外資系コンサル企業のSE募集は数が少なく、競争率も高いです。自分にとってピッタリの求人を探すために、徹底した情報収集を行ってから挑戦しましょう。
転職の目標ができたら求人を探すフェーズに移りますが、転職サイトと転職エージェント、どちらが求人を見つけやすくなるのでしょうか?
転職サイトは自分自身で検索をかけて求人を探す形で、転職エージェントほど多くの情報を入力しなくても気軽に応募できます。一方で転職のサポート体制は整っていないため、書類準備や面接対策は自分自身で進める必要があります。
一方転職エージェントはサイト上に公開されていない非公開求人の紹介が中心。非公開求人は公開されている求人より年収が高い傾向があり、厚待遇な案件も多いです。ただし、スキル不足の場合は条件に沿う求人を紹介してもらえない場合もあるので注意が必要です。また、キャリアアドバイザーが書類作成や面接対策、内定後のフォローまで伴走してくれます。
いずれもどの職種を取り扱うサービスよりIT業界特化のサービスを利用するとよりよい転職活動につながります。特に初めての転職をする場合は、きめ細やかなサポートをしてくれるエージェントがおすすめ。応募企業ごとに対面で面接対策をしてくれるので、選考上の不安も解決しやすいです。
SEから転職する際、同職種・異職種どちらを希望するにしても、自分のスキルややりたいことをしっかり棚卸しするところからスタート。自分の希望や持っているスキルを明確にしてから職種や企業選択に移るようにしましょう。
同職種の場合は、キャリアチェンジを主軸にした職種選択をすると、スキルと年収アップが狙えるのでおすすめです。同時に、より上流の開発工程に関われそうな企業を選ぶとより年収アップが狙えます。異職種の場合はSEとして得た知識やスキルを活かせる職種を選ぶと、選考も通りやすくなります。
希望する職種や業界が決まり、求人探しをする際は自分の進めやすいスタイルで求人を探しましょう。初めての転職で不安が多い方は転職エージェントを使うことをおすすめします。
SEから同職種への転職を検討している方なら、丁寧なフォローで人気のキッカケエージェントに登録してみてはいかがでしょうか?
今の時点でご経験をされている言語や技術要素に関係なく、
①技術を通じてユーザーやお客様にとって使いやすいサービスの実現に興味があるエンジニアの方
②興味・関心がある技術について自ら学ぶ意欲をお持ちの方
上記に当てはまる方でしたら、素晴らしい企業とのマッチングをお手伝いできる可能性が高いです。
最近はお住まいの場所に限らず応募ができる企業や経験年数に関係なくフラットにご評価をして下さる企業も増えているため、ぜひ一度モロー宛てにご相談を頂けますと幸いです。