「SESに入社したものの、今後のキャリアを考えて転職したい」
「SESに1年しかいないけど、転職はできる?」
SESでは特定の業務経験しか積めなかったり、収入が上がらなかったりで将来的に不安を覚え、1年目でも転職を考えるエンジニアは多いです。SESに1年しか在籍していないと、技術力や継続力の観点から不安を抱える方もいます。
結論、SESで1年の経験があれば転職できる可能性はあります。ただし、SES1年で転職を成功させるには、スキルの棚卸しや企業選びが重要です。転職に不安がある方は、伴走支援で企業選びや書類作成が可能なキッカケエージェントにご相談ください。
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転職できる方は、以下の特徴が見られます。
IT業界も例外なく少子高齢化で若手が不足しています。したがって、20代では大きな実績や高いスキルがなくても、若さからポテンシャルを評価されるケースはあります。また、経験が1年と短くても業務外での自己学習を継続したり、プログラミングスクールなどでの学習実績や個人開発の経験があったりすれば、主体性と意欲があると評価される可能性が高いです。
1年のうちに、一つの機能やシステムについて、ヒアリングや要件定義から基本設計、開発、テストまで一連の流れを経験していれば、「要件定義から担当した経験がある」と評価されやすくなります。
SES1年目で転職できないケースも確認しておきましょう。
転職回数が多いと、採用担当者が定着性を懸念する要因となり得ます。短期離職を繰り返している場合、選択肢が狭まり条件も悪化するリスクがあります。本当に今転職する必要があるか再度検討してみましょう。
転職理由が不明確だったり、「現職が辛いから」といったネガティブな理由の場合も転職は困難です。「入社後に何をしたいか」など直近の目的だけあっても中長期的なビジョンがない場合、なかなか内定につながりません。
転職理由が不明確な場合、採用担当者には「今の仕事が嫌だから逃げたいだけじゃないの?」とネガティブな印象を与えてしまいます。「現職が辛いから」などネガティブな理由ではなく、「〇〇な仕事がしたい」「〇〇な経験を積みたい」などポジティブな目的意識を持って転職活動を行うべきです。
また、新しい仕事をするにあたっては、希望する仕事に必要な知識を集めていたり勉強していたりする姿勢も見せるべきです。口だけで行動が伴っていない場合も、印象は悪くなり内定につながりません。
面接では「1年後だけでなく4~5年後どのように貢献したいか」など、中長期的なビジョンが求められます。単なるスキルアップの希望ではなく、その企業やプロダクトにどう貢献できるかを伝える「利他のマインド」を持ちましょう。
特に企業は長期的に活躍してくれる人材を求めているため、「せっかく採用してもまた辞めそう」と思わせてはいけません。
1年でSESから転職する場合、短期離職を懸念して面接の場で「なぜその会社を選んだのか」「入社前に予期できた状況ではなかったか」などと聞かれる場合があります。該当する質問には、自己分析と反省を踏まえて具体的に答える必要があります。
過去の反省をし、同じことを繰り返さない姿勢を見せ、企業側の短期離職への懸念を払しょくしましょう。
転職時にはキャリアパスや担当業務について聞く機会があります。質問に対する返答に具体性がなく、どのような業務ができるかは「お客様次第」「現場次第」など曖昧な返事を繰り返す企業は注意しましょう。社員の将来をしっかり考えている企業では入社後にどのような経験を積ませ、どのようにキャリアアップさせていくかの具体的なロードマップを提示できるはずです。
また、JavaScriptとJavaの違いが分からないなど、営業担当がITや技術に関する基礎知識が不足している場合も危険です。あわせて資格の難易度が理解不足だったり、具体的な案件参画の確率を説明できなかったりする営業担当がいる企業も避けましょう。自身のスキルと現場で求められるスキルがミスマッチの現場にアサインされるリスクがあります。
SESから他のSESに転職する場合、経歴詐称を求める企業は選ばないようにしましょう。経歴詐称をうながす企業は法律的にも倫理的にも問題があり、クライアントから訴えられた場合などを考えると長期的なキャリアに深刻な悪影響を及ぼします。事前に口コミなどで企業の情報を調べ、職歴詐称が求められる企業は避けるべきです。万が一入社後に持っていない技術や資格を持っているように装うように指示されたり、経験年数を盛るように指示されたりした場合は、即座に労働相談窓口などに相談しましょう。
また、「開発経験が積めると聞いていたのに実際は嘘だった」など、嘘の求人を出す悪質なSES企業に関する相談も多いです。 ひどいケースでは、遊園地の着ぐるみを着るバイトまがいの仕事や事務所類の整備など、ITとは全く関係のない仕事を紹介されることもあります。求人内容と業務内容が合っていない企業に入社してしまうと、その期間は完全に無駄になるのでこちらも避けるべきです。
儲かっていないにも関わらず目的が不明な自社サービスを展開しているSES企業は、注意が必要です。SES企業が自社サービスで収益を上げるのは非常に難しく、多くの場合「自己満足」に終わっています。
自社サービスへの過剰な投資は、本来エンジニアの給与に充てられるべき資金を無駄遣いしている可能性があり、結果として社員の給与が上がらない原因になります。企業が儲かっているかどうかは、有価証券報告書の財務諸表を見たり、内情に詳しい転職エージェントに聞いたりするのがおすすめです。キッカケエージェントでは将来性のある企業の情報も多数把握しており、有益な情報をお渡しできます。
クラウド技術の習得やAWSなどの資格取得により、オンプレミス環境での運用や保守経験しかないインフラエンジニアがクラウド環境の設計や構築案件に移行し、年収アップを実現した事例があります。また、特定の優良企業では、アプリ開発においてJava SilverやGoldをはじめとする資格を取得し、全国転勤が可能であれば必ず開発経験が積めることを保証しています。
資格に限らずプログラミング学習サイトPaizaでAランクを取得するなど、一定以上の成績を出せた場合もオファーを出す企業があり、SES企業から開発経験を積むための有効な選択肢となり得ます。SESからの脱出を考えている場合、まずはWeb系企業や自社開発で求められているスキルの習得を目指しましょう。
Java、PHP、C#などの開発経験があったことで、SES企業には1年しか在籍していなかったものの、地方在住でフルリモートも勤務が可能なクライアントワーク企業への転職事例があります。
近年は大手SIerもポテンシャル採用を強化しているため、若手であれば伸びしろを期待し開発経験やインフラやクラウド経験が1年程度で、リーダー経験がなくても内定が出る可能性はあります。特に欠員補充の求人は、通常よりも採用基準が緩くなるため、狙い目です。
SES1年目での転職を考えているなら、まずは自身の現状を客観的に把握し、強みと弱みを明確にしましょう。半年に一度など、定期的に自身の現在の市場価値と、目標とするキャリアパスに足りないスキルを確認する必要があります。
転職市場のリアルな状況を把握し、客観的なアドバイスを得るためには転職エージェントへの相談もおすすめです。キッカケエージェントなら、個人の状況にあわせて、どのような企業に挑戦できる可能性があるか、3~5年後にどのように年収を上げていくかといった具体的な情報を提供できます。
自身のキャリアゴールに合致する企業を見つけるためには、徹底的なリサーチが必要です。SES内での転職か、自社開発や社内SEへの転職か、SaaS企業や事業会社への転職かでリサーチする内容も変わるので確認しておきましょう。
SES企業に転職するのであれば、エンド直請け案件や元請けのすぐ下である2次請け案件が多い企業を選びましょう。商流の浅い企業であれば、要件定義やリーダー経験を積める可能性が高まります。
自社開発や社内SEなどであれば、年間のエンジニア採用人数が10名以上、理想は20~30名程度です。採用規模が大きい企業であれば自分の下にメンバーがつきやすく、リーダー経験を積む機会が得やすくなります。また、リーダーやマネジメント経験を積むまでのスピード感も具体的に確認しましょう。一方で、開発チームのリーダーやPM、PLの平均年齢が35歳以上の企業は、若い層がリーダー経験を積むチャンスが少ない可能性も考えられます。若いメンバーの育成に積極的な企業を選ぶべきです。
SaaS企業や事業会社の場合、何を学べるかだけでなく、売上や利益の伸び、ユーザー数や解約率、競合との比較など、ビジネス的な側面も確認しましょう。中長期的なキャリアを築くのであれば長く働く前提です。単にプロダクトが面白そうという理由だけでなく、企業がビジネスとして健全に成長しているかを見極めると後悔しません。
転職にあたっては自己PRで魅力を伝えるために、応募書類を作るべきです。SES企業で使われるスキルシートをそのまま応募書類として提出するのではなく、転職活動用に最適化された職務経歴書を作成しましょう。例えば参画したプロジェクトは最新から古い順で記載します。使用した技術要素や開発環境は単なるキーワードの羅列ではなく、具体的にどこまで担当したか、なぜその技術を用いたか、経験年数や習熟度はどれくらいかを明確に記述します。
また、採用後の活躍ぶりを採用担当者にイメージしてもらうためにも、自身の強みについて具体的なエピソードを交えたストーリーとして伝える過程は重要です。企業が抱える課題に対して、どのように貢献できるかという視点で語りましょう。面接や書類作成では、話の主語を「自分」から「お客様にとって」「事業やサービスにとって」「自社の組織にとって」といった「利他のマインド」を意識した表現にすることで、採用担当者に魅力的に映ります。
面接対策や書類作成のサポートが必要なら、客観的にアドバイスしながら求職者の伴走サポートが可能なキッカケエージェントにご相談ください。
SES企業から1年で転職を考えるケースは、決して珍しくありません。現職の商流が深かったり特定の経験しかできなくてキャリアが開けなさそうなら、転職はキャリアを加速させるチャンスとなります。
1年の経験で転職を実現するために重要な点は、自身の市場価値を理解し、戦略的に企業を選ぶことです。また、自身の経験やスキルを具体的に言語化し、入社後にどのような貢献ができるかを明確に伝える面接対策も内定率につながるので意識しましょう。
しかし、自身一人で企業を見極め、最適なキャリアパスを選択するのは困難です。そのため、キッカケエージェントのような、企業の内部事情や市場感を深く理解している専門家に一度相談してください。
今の時点でご経験をされている言語や技術要素に関係なく、
①技術を通じてユーザーやお客様にとって使いやすいサービスの実現に興味があるエンジニアの方
②興味・関心がある技術について自ら学ぶ意欲をお持ちの方
上記に当てはまる方でしたら、素晴らしい企業とのマッチングをお手伝いできる可能性が高いです。
最近はお住まいの場所に限らず応募ができる企業や経験年数に関係なくフラットにご評価をして下さる企業も増えているため、ぜひ一度モロー宛てにご相談を頂けますと幸いです。