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SESの転職理由はどう伝える?面接で好印象を残す転職の理由を詳しく解説

SESの退職・転職で多い悩みが「理由の伝え方」です。待遇や将来への不安が本音であっても、面接でそのまま話すと評価を下げる要因になります。伝え方を工夫するだけでも前向きな印象を与えることは可能です。

そこで本記事では、退職理由の伝え方や、転職の面接を有利に進める方法などを詳しく解説します。キャリアの広げ方も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

SESのリアルな転職理由とは?

SESのリアルな転職理由とは?

収入が少ない

SESの給与は、クライアント企業がSES会社へ支払う契約金額から支払われます。しかし、エンジニアへの還元率は企業によって異なり、法的に定められた具体的な基準もありません。企業の裁量に委ねられているのが現状です。

還元率が高ければその分給与も上がりますが、案件ごとに上がるわけではありません。企業の利益を優先する体制では、成果を出しても昇給につながりにくい状況が続きます。企業が受け取っているマージンが過剰なケースも少なくありません。

ただし、収入だけを転職理由の軸にすると、年齢が上がるにつれて苦戦する可能性があります。特に35歳以降は成長意欲や役割への適応力なども重視されるため、別の軸も持っておくと安心です。

スキルアップにつながらない

プロジェクトの内容は配属先によって決まり、希望分野に進めるとは限りません。上流工程への関与やアーキテクト的な視点の業務は担当範囲から外れることが多く、スキルの幅を広げにくい状況が続きます。

客先常駐として働く場合は、クライアント先のプロジェクトに参画して業務を進行するのが基本です。短期プロジェクトにアサインされた場合は経験が断片的になり、技術の蓄積が難しくなります。

人間関係の疲れ

SESが日々の業務で関わるのは、常駐先の社員や他社のエンジニアです。プロジェクトごとに新しい現場へ派遣されるため、関係性を一から構築する必要があります。

なお、関係が築けてもプロジェクトが終われば別案件に異動となり、長期的な信頼関係にはつながりません。コミュニケーションに自信がない人にはストレスが積み重なります。

ただし、人間関係の疲れを理由に転職しても、新しい職場で同じような状況に直面する可能性は否定できません。根本的な課題を解消するためには、転職先を選ぶ際に人間関係や社風などを慎重に検討する必要があります。

労働環境に関する不満

SESはクライアント先の勤務条件に従うのが基本です。そのため、契約の都合によっては残業や休日出勤を求められることもあり、労働時間への不満が生じる恐れがあります。勤務形態や休暇取得のルールによっては、残業や休日出勤が常態化します。

高いスキルと待遇のミスマッチも転職を決断する理由のひとつです。多重下請け構造により中間マージンが多く発生し、実際のスキルレベルに見合った報酬を得にくい現状は否定できません。同等のスキルを持つ自社開発エンジニアと比較して給与格差を感じるケースも多いです。

SESを円満退職するための理由と例文

SESを円満退職するための理由と例文

新しい環境で成長したい

新たな挑戦を求めているという姿勢はポジティブな印象を与えます。現職批判を避けながら向上心をアピールできるのもメリットです。

〇例文
これまでさまざまな現場で経験を積んできましたが、今後は新しい環境でさらに視野を広げ、自分の可能性を広げていきたいと考えるようになりました。これまで多くの経験をさせていただき大変に感謝しております。

現職での経験や感謝を前提に置いたうえで、新しい挑戦への意欲を示すと前向きな印象になります。退職理由に過剰な自己主張を込めるのではなく、成長意欲を淡々と伝えましょう。

自社開発企業に関わりたい

常駐型では経験できない業務に興味がある、という理由も前向きです。

〇例文
業務は充実していましたが、今後は自社企画から運用まで一貫して関わりたいという思いが強くなりました。長期的なプロダクトの成長に関われる環境に身を置き、ユーザーの反応を感じながら仕事に取り組みたいと考えています。

SESの働き方を否定せず、志向の違いを丁寧に伝えるのがポイントです。

キャリアアップしたい

将来を見据えた次のステップという形で伝えると、現職の否定になりません。

〇例文
これまでの開発経験を通じて、技術だけでなく〇〇にも興味を持つようになりました。今後は上流から関われる環境でもキャリアを広げたいと考え転職を決意しました。

将来像に基づいた動機は説得力のある退職理由になります。

柔軟な働き方がしたい

ライフスタイルや働き方の変化に合わせて職を見直すという理由も、近年では理解されやすくなっています。リモートワークやフレックス制度に関心を持つ人は増えているため、希望は受け入れられやすいでしょう。

〇例文
働き方に対する考え方が変わってきたこともあり、時間や場所にもう少し柔軟性のある環境で働きたいと感じるようになりました。自分の生活リズムを保ちながら、継続して力を発揮できる環境を求めて転職を考えています。

現在の労働環境は否定せず、柔軟性を求める姿勢を丁寧に伝えましょう。長期的なキャリアや生活全体の見直しとして話すと説得力が増します。

家庭の事情

家庭の事情を理由にすると深掘りされません。SESのように勤務地や勤務体系を自分で調整しにくい働き方では自然な理由のひとつです。余計な説明を避けたいときにも活用できます。介護や育児などを背景にした働き方の見直しは、責任感や生活への配慮も感じさせるでしょう。

〇例文
家庭の事情により、現状の働き方を続けることが難しくなってきました。業務時間や勤務場所に柔軟性のある環境への見直しが必要だと感じています。今後は、生活と仕事を両立しながら長く働ける環境で自分の経験やスキルを活かしていきたいと考え、転職を決断しました。

私的な内容になりすぎないよう注意しながら、必要最低限の説明で留めるのが無難です。

SESが面接で転職理由を聞かれた際の注意点

SESが面接で転職理由を聞かれた際の注意点

ネガティブな本音は言わない

現状の不満が転職のきっかけであっても、面接でそのまま話すと「環境のせいにする人」という印象を与えてしまいます。現職の不満はベースにせず、「一緒に働きたい」と思われるような話を意識することが大切です。

そのためにも、これからのキャリアをどう築きたいのかに焦点を当ててポジティブな印象を与えましょう。また、現状の不満は「将来の夢に向けて柔軟な働き方を実現したい」「新たな技術領域に挑戦したい」といった前向きな話に置き換えましょう。

転職理由と志望動機に一貫性を持たせる

説得力を高めるためにも、SESの転職理由と志望動機がスムーズにつながる構成で話しましょう。たとえば、「開発に一貫して関わりたい」という転職理由を述べたあとで、「御社ではチームでプロダクトを育てる文化があり希望に合致している」といった流れにすれば納得感が生まれます。

逆に「スキルアップのために転職したい」と言いながら「事業の安定性に惹かれた」という志望動機を述べると、一貫性がない印象を与えてしまいます。話の軸がぶれると「ただなんとなく辞めただけ」と受け取られるリスクもあるので注意が必要です。スムーズに伝えるためにも、事前に転職理由と志望動機をセットで整理しておきましょう。

自分のゴールを明確にする

ゴールを明確に伝えられなければ、「またすぐに転職するのでは」と思われてしまいます。たとえば、キャリアアップをゴールとした場合、目標とするポジションに必要な実績と経験を十分に積んでいるかを客観的に評価されます。

企業側は応募者の経験値と目標の整合性を重視するため、ゴール設定の裏付けとなる実務経験は不可欠です。ゴールに対して経験が不足している場合は転職活動で不利になるリスクを認識しておきましょう。

SESの退職・転職は難しい?

SESの退職・転職は難しい?

自社開発企業や上流工程のポジションを目指す場合は難しい

自社開発企業や上流工程のポジションを目指す場合は退職・転職が難しくなる可能性があります。このようなポジションは求められるスキルも多く、応募の段階で選考に進めないケースも少なくありません。また、転職時の面接では退職理由を明確に答える必要があります。

正しい準備と戦略があればキャリアの選択肢は広がる

正しい準備と戦略があれば、経験を活かしながらキャリアの選択肢を広げられます。まずは実績の棚卸しから始めてみましょう。開発、保守、運用など、どの工程であっても業務改善に取り組んだ経験があれば立派なアピールポイントになります。視野を広げれば自社開発企業への転職だけでなく、異業種へのキャリアチェンジという選択肢も見えてきます。

SES出身の人材が活躍している主な分野

社内SEシステム運用や保守の経験が豊富であれば、安定的に業務を進められる社内SEへの転職は比較的スムーズ
情報システム部門
(情シス)
複数の現場で得た知識は社内インフラやIT資産管理業務で役立ちます。セキュリティの対応経験がある人も有利
ITコンサルタント常駐先でクライアントと直接やり取りしてきた経験は、業務改善や要件整理といったコンサル業務と親和性が高く評価されやすい
IT営業開発現場の知見は提案に説得力を加えられます。技術知識をベースに顧客の課題を解決したい人にも向いている

転職活動をスムーズに進めたい方や、自分に適している職種を相談したい方は、転職のミスマッチをゼロにする「キッカケエージェント」の活用もおすすめです。専門的なキャリア相談と徹底したヒアリングで理想の企業と出会えます。

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SESの転職・退職を成功させる方法

SESの転職・退職を成功させる方法

上司以外には退職を知られないようにする

退職を最初に相談すべき相手は直属の上司です。先に同僚や現場のエンジニアに話してしまうと意図しない形で噂が広まり、社内の空気が不安定になる恐れがあります。

所属企業と常駐先間で情報共有のタイミングがズレるのも問題です。相談の順序と社内展開のタイミングは上司の指示に従いましょう。適切な流れに沿って退職を進めれば、不要なトラブルを避けられます。

就業規則を確認する

所属企業の就業規則は、事前に必ず確認しておきましょう。退職届の提出期限、退職日までの出勤義務などは会社によって異なります。

SESは社内制度よりも現場との関係性を重視されがちですが、細かい規定を把握していないとトラブルの原因になるので注意しましょう。

有給休暇を退職前に使いたいと考えている場合も、企業の方針や繁忙状況によっては希望通りにいかないこともあります。いずれにしても早めの調整が必要です。

ルールを正確に理解して粛々と手続きを進めれば、無用な摩擦を避けてスムーズに退職できます。

退職の意思は早めに伝える

退職の意志が固まった段階で速やかに伝えましょう。就業規則で定められた退職申告期限が1ヶ月前であっても、早い段階で相談しておくとスムーズに話が進みます。SESの退職がクライアントとの契約状況に直接影響するケースも多いため、早めの報告は重要です。

現場への引き継ぎや後任のアサインに要する時間も考慮しなければいけません。なお、契約上の都合や現場の稼働状況によっては、すぐに退職が認められないこともあります。無理なタイミングで辞めようとすると、引き止めにあったり、印象を悪くしたりする可能性も否定できません。スピーディーで誠実な対応を心がければ、今後のキャリアにも良い影響を与えます。

まとめ

SESが待遇や将来への不安を感じたときに「退職・転職」という選択肢が頭に浮かぶのは自然な流れです。ただし、理由の伝え方を間違えると、面接で不利になるだけでなく本来の意図がうまく伝わりません。

どのような退職理由であっても、伝え方次第で相手の受け取り方が大きく変わります。気持ちを前向きに整理して一貫性のある説明ができるようにしておけば、転職の成功率も高まります。

転職を前向きに考えるなら、情報収集だけで終わらせず客観的な視点からキャリアを整理することも大切です。たとえば、転職エージェントなら、これまでの経験を踏まえた求人提案や、選考対策のサポートも受けられます。適種を相談したい方は、転職のミスマッチをゼロにする「キッカケエージェント」の活用もおすすめです。専門的なキャリア相談と徹底したヒアリングで理想の企業と出会えます。

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今の時点でご経験をされている言語や技術要素に関係なく、

①技術を通じてユーザーやお客様にとって使いやすいサービスの実現に興味があるエンジニアの方
②興味・関心がある技術について自ら学ぶ意欲をお持ちの方

上記に当てはまる方でしたら、素晴らしい企業とのマッチングをお手伝いできる可能性が高いです。

最近はお住まいの場所に限らず応募ができる企業や経験年数に関係なくフラットにご評価をして下さる企業も増えているため、ぜひ一度モロー宛てにご相談を頂けますと幸いです。

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